法定相続人の相続分
相続人が複数いる場合、民法900条の規定により、相続分が定まります。配偶者は必ず相続人になり、子、親、兄弟の有無により、第1順位、第2順位、第3順位と法定相続分は規定されております。
配偶者は常に相続人になりますが、他順位の相続人が並存して相続することはありません。子が相続人になる場合は、子と被相続人の親と(子から見たら祖父母)で並存して相続することはありません。
配偶者
配偶者が相続人になるには、被相続人の死亡の瞬間おいて配偶者でなければなりません。
したがって、被相続人の死亡前に離婚していた場合は、配偶者ではないので相続権はありません。同じく、被相続人に死亡前に配偶者は生存していなければ相続権はありません。
また、配偶者とは、法律上の配偶者である必要があり、事実上の夫婦である、内縁関係にある場合は相続権はありません。法律上の配偶者であることが要件であるため、婚姻届を出してない場合は相続権は有しません。
民法739条 婚姻は戸籍法の定めるところに届け出ることによって、その効力を生ずる。
配偶者と代襲相続
代襲相続とは被相続人の死亡以前に相続人が死亡等で相続権が無い場合に死亡した者に代わって相続することです。しかし配偶者には代襲相続は認められません。
例)親の相続をする子供が先に亡くなってる場合はその子供の子は代襲相続人になりますが、子供の配偶者は代襲相続権はありません。
代襲相続は直系血族において、被相続人の直系卑属(子の子の子・・・)兄弟姉妹の子のみに認められています。
※直系卑属とは直系卑属の直系は縦の血縁関係、卑属は下への系統、上への系統は尊属といいます。※横に派生する系列を傍系といいます。
相続における子とは
相続において「子」は第1順位の地位にあり、配偶者ともに相続人になる場合は配偶者2分の1、子はその人数により2分の1の按分になります。
子については、実子、養子、男、女、国籍の違いに関係なく、最近の判例にて嫡出子、非嫡出子であっても同じです。
代襲相続は死亡以外で発生するか?
代襲相続における代襲原因は、相続が被相続人より先に「死亡」した場合の他に相続欠格、相続人の廃除があった場合に代襲原因になります。
相続放棄は代襲原因になりません。